すたぶろ

だから,アニメは楽しい.スタジオゴルゴンゾーラ制作部公式ブログです.

ゴルゴンのLive2D!!モデルの破綻と修正

こんばんは. 演出原画の田野です.今回は基幹技術系のお話です.

本日はお休みで僕だけしかいないのですが, 頑張って更新します.

今日は,モデルの破綻とそれをどう回避していくかという話題です. (Live2Dを使用しての制作はまだ僕しか知りませんので,この話題はしばらく僕のキラーコンテンツになります.稼げビュー数)

まずは,謝罪案件からです.

前々から本ブログ「すたぶろ」は,制作データを無編集でそのまま掲載することが多く, ブログ記事の「読み込みが遅い」「帯域を食う」という問題がありました.

今までは画像を添付しまくってもせいぜい20枚,10MB前後でした. それでも重いのですが,問題はLive2D導入後の記事です. GIF良いね!といってたくさん貼りましたね?

GIFファイルって大きかったんですよ.そういえば.

1月18日(日)更新の「ゴルゴンのLive2D!!新モデルM1誕生です!」なんか見てください. GIFファイル四つ埋め込んでいますから, ページを読み込むだけで合わせて50 MBくらい読み込みますね.

うわあああああああ!!!!だめだ!!!!!!!!

さすがに重いので,今回からは圧縮しておきました. 画像サイズ自体が10分の1程度になっていますので,安心して見られますね. よかったよかった.

さて,Live2Dの導入試験を続けているゴルゴンゾーラ制作部です.

基本的な運用手法を考えるため,既存カット(C87用あいかの手帳)の中からキャラクターを切り取ってモデル化するという試験を行いました. 今回対象となったのは,このワンシーンです.

この選択が,制作部に小さな嵐をまきおこすことになったわけです.

モデルの作成まではスムースに進みました.

ですがこれを動かしたときに問題が発覚したわけです. 僕は何の気なしに,モデルチェック用の試験モーションを使って動かしました. 動かしたものがこちらです.

一見良い感じです.しかし瞬きの瞬間,左側の眼をよく見てください.

おわかりいただけましたでしょうか? 問題は左側の眼なのです.

変なところに影が入っているため,そこでモデルの破綻がおきました.

まずはこれが起こった理由をご説明したいと思います. 前回の記事でも触れましたが,ゴルゴンゾーラが試験で使用しているモデルM1では, 瞬きはパーツの表示/非表示を切り替えて表現しています.

眼パチ/口パクのそれぞれの段階で画像が別に用意してある,という仕組みです.

ここまでは良い考えでした. 親切なLive2Dのオンラインマニュアル(藤田さんが見ずに失敗したやつです)にも, 画像の表示/非表示の切り替えは説明がありました.

この画像の設計に問題がありました.

今回のモデルデータを見てみますと,閉じた眼にも影が描き込まれていることが分かります.

真正面を向いた状態でモデルは作りますので, この状態では影の線が,ぴったりと一致しています. ですがこれ,回転させると先ほどのようにズレてしまうのです(当然ですね)

これが今回直面しました「モデルの破綻」でした. 解決策としてまず「影を描き込まない」という案がありましたが, 影の表現が制限されるのは良くないというのが,動画部の見解でした.

そのため動画部では 「この破綻したモデルで,どう破綻させずに動画を作るか」 ということを考えました. それが冒頭に掲載しました映像なのです.

わかりにくいので,比較を作ってみました.

左側が,破綻が無いように修正したモーションです. 右側が,修正前の標準モーションです.

首の動作や表情など,基本的な部分は同じですが, まばたきをするときの顔の角度が修正されています.

一見してモデルなのか手描きセルなのか,区別はつきません.

Live2Dの導入によってゴルゴンゾーラが目指しているのは, 「演技のリテイク可能な制作フロー」と「2D領域と3D領域の融合」です.

技術導入の初期試験のころから「これは省作業の為の技術では無い」と感じていました. モデルの破綻と修正を考えると,その手間は2Dと同じくらいかかります. これは「演技と作画が分離する」ことが出来るという部分に魅力があるのです.

絵を描けない人でもアニメーションさせる事が出来るのは,素晴らしいことです.

Live2Dを今回導入した理由には,そういう思いがあります. もちろん未だに2D領域での作画は必要です. ですがゴルゴンゾーラ制作部では,絵を描くことが苦手な人もアニメーションに参加できるような環境づくりを進めています.

本作には「アニメーションの楽しみを全ての人に」というゴルゴンゾーラの思いが 込められているのです.

絵を描けない人でも,アニメートに飛び抜けた才がある人もいるかもしれません. そういった人もアニメ作りに参加できれば,もっと楽しいものになると思うのです.

もちろん当面の間は2Dラインも保持していきます.

またもや手探りですが,スタジオゴルゴンゾーラは手探りに慣れていますので きっと大丈夫です.

今回も記事が長くなってしまいました. 次回は「滑らかすぎる映像との闘い」をテーマに更新したいと思います. (技術系の更新はまだまだつづくよ!!)

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