すたぶろ

だから,アニメは楽しい.スタジオゴルゴンゾーラ制作部公式ブログです.

【アニメート】動きの非対称性⑥

アニマティクス今回からしばらくは,アニマティクス回です.

動画の田野です. いままでは,モデリングとセットアップを中心にお話を進めてきましたが,今回からは実際に動きをつけていくアニマティクスを中心に据えて行こうと思います.

とは言っていますが,はじめはセットアップの続きからです. 後半にはアニマティクスに入ろうと思います.

今日の内容

  • ボーンの追加/スキンの修正
  • Bipedの表示を変更する
  • まばたき(ポイント!)

15de392aまた「ブログの添付画像容量を減らしなさい」と怒られました.

懲りずに大量の画像を貼るその精神を改め,今回からは内容を小分けにして画像容量も減らしていこうと思います.

さて,まずは既存のモデルのコントロールを少し改良します.

新規ボーン前髪の房に新しくボーンを追加しました.

今までは,上の画像で「既存のボーン」と示されているボーンで一帯のコントロールを行っていました.しかしそれでは,どうにも動かしずらかったので,ボーンを追加してみました.

ボーンを追加して,IKソルバを張って,スキンモディファイヤでジオメトリと関連づけます. 今までの内容と同じですので,割愛してしまいますね.

コントロール動かしてみました.

ボーンが左右合わせて2本増えましたので,横髪の動作が以前にも増して良くなっている気がします.IKがいまいちな動きをするせいで,うまく髪の毛をコントロールできないのは相変わらずですが.

なんとなく動かすだけで,良い感じになりました. 書き出してみましょうか.

0518_hairなんとなく良い感じですね(カワイイ!!)

完璧ではありませんが,良い印象です. 最初のモデルと比べたら雲泥の差ですね(どうだ)

次はBipedのコントロールについてです.

Shot20150515211434モデルにポーズをとらせるには,その内側に入っているBipedオブジェクトを操作する必要があります.

これが面倒なのです. まずモデルの内側にあるオブジェクトなので,操作するには1度モデルを非表示にする必要がありました.そしてこの人形を動かすのですが,これが見ていて直感的ではありません.

表示を切り替え,見た目を確認して…の繰り返しはしんどいので,ここにも工夫を加えました.

ボックスで表示工夫とはいっても「ボックスで表示」オプションを使っただけです.

なぜもっと早く気がつかなかったのか. こうすることで,目的のボーンをはるかに掴みやすくなりました.それに実際のモデルの見た目を確認しながら進めていくことが出来ますから,そういった意味でもメリットを感じます.

eye_shot_1次はまばたきについてです.

身体を動かしたり,髪の毛を調整したりするのに比べますと,はるかに簡単に思えます.ですが,実感では瞬きが一番難しいです.

瞬きには3種類のモーフターゲットを使用します.

eye_shot_2eye_shot_3eye_shot_4(上から順に)半目モーフ/閉じ眼モーフ/ジト眼モーフ

普通に考えますと,「半目→閉じ眼→半目」で瞬きは可能です. ですが,ここは作画でアニメを作った経験が生かされる時です.

キーワードは「非対称性」です.非対称性から人間らしさ,動きの自然さが生まれるような気がしますよね.

この場合は,閉じ/開きの動きの見せかけのスピードが変化するように組んでいます. 開きの方が「(画面上における)まぶたの移動距離」が大きいので,素早く動いているように感じるわけです. こうすることで,瞬きの閉じ/開きで非対称性が生まれます.

非対称性2Dアニメーション制作時のタイムシートです.

閉じ眼を中心にして,継続時間が非対称であることが分かります. このようにして,アニマティクスでは「非対称性」をキーワードに全てを組み立てていくことになります.

eye_motion今回はアニメートの話がほとんどありませんでしたが,次回からアニメーションの話題をたくさんお伝えしようと思います.

次回の話題は「眼」についてです. 眼の動きの組み立て方を中心に,お話していこうと思います.

<連載 3Dアニメーションを作る> 第1回 【モデリング】ヘスティアの顔を作ろう① 第2回 【モデリング】つり目たれ眉ラフモデル制作② 第3回 【モデリング】過去モデルとの比較&細部の調整③ 第4回 【モデリング】モーフターゲット&眼を凹面へ④ 第5回 【モデリング】何度目だBiped&ボーンを仕込むか⑤

本サイト上の全ての文章,画像は特に明記のない限りスタジオゴルゴンゾーラの著作物です.